忍者ブログ
掌編小説を掲載しています。
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

小鳥崎蜜子の考察結果
 ネクラ文系少女こと小鳥崎蜜子は視える人らしい。視えるってあれだ、所謂ユーレイだ。蜜子はいつもぶつぶつひとりで呟いていたり、手首に包帯が巻いてあったり、なんだか危ないヤツだった。
 そんなやつだから、当然派手グループに目をつけられていじめられた。なんか色々、ひどいことされたり、具体的に言えば、処女奪われてハメ撮り画像流出させたり、犬の糞を食べさせられたりしてた。
 派手グループを敵に回したくないから、みんな見てみぬふりか加勢していた。わたしは高校生にもなっていじめなんて幼稚だけど、高校生だからこんなひどいことも平気で出来るんだなって思った。
 だけど、いじめは長くは続かなかった。
 まず、派手グループのトップ的なやつが謎の突然死を遂げた。その二日後にグループのナンバーツーも突然死した。
 これは小鳥崎蜜子の呪いじゃないか。
 冗談半分どころか、本気八割でそんなことがささやかれ、残りの派手グループはおびえながら、蜜子に土下座とかしてたけど、最終的には派手グループやいじめに加担してたやつらはみんな死んだ。
 蜜子のクラスは生徒数が半分以下になって、しょうがいなから残りの生徒は他のクラスにバラけさせられた。
 そしてわたしのクラスに小鳥崎蜜子が来た。
 教師でさえおびえていて、クラスメイトは猛獣を見るかのようにネクラ文系少女をこそこそと見て、怯えていた。
 わたしは想像する。
 きっと蜜子は高校に上がる前までも、同じことをしてきたのだろうと。まぁ、呪いとかオカルトは信じない主義だけれど、自分をいじめたやつらを何かしらの方法で殺して、自分を守って生きてきたのだろう。
 なんて浅はかなんだ。
 だったら自分が死ぬのが一番てっとり早い、苦痛からの解放方法なのに。そこまでして生に執着する意味があるのだろうか?
 小鳥崎蜜子は一生このままなんだと思う。
 これが、わたしによる小鳥崎蜜子の考察結果である。
PR
comments**
yourname ()
title ()
website ()
message

pass ()
- 12 - 11 - 10 - 9 - 8 - 7 - 6 - 5 - 4 - 3 - 2
prev  top next
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
塚本七々
性別:
非公開
ブログ内検索
BACKGROUND / tudu*uzu
DESIGN / Lenny
忍者ブログ [PR]